皆さんは「日本舞踊」と聞いて、「日本舞踊ってこんな感じ」とすぐにイメージできますか?
着物を着て踊るもの
お扇子を優雅に使って踊るもの
舞妓さんたちが踊ってるもの
こんな風になんとなくイメージがつく人もいらっしゃるかと思います。
では、「日本舞踊っていつ、どうやってできたの?」と聞かれたらどうでしょう?
この質問には日本人でもほとんどの方が答えられないと思います。
今回は、そんな日本人でも意外と知らない「日本舞踊の歴史・成り立ち」をご説明します。
キーパーソン「出雲阿国」さん
日本舞踊は様々な段階を経て現在の形になりましたが、昔々”日本舞踊のもとになった踊り”を始めたのがこの出雲阿国(いずものおくに)さんという方でした。
この方、実は歴史的書物にその存在が記載されているわけではなく、口伝を筆記したものに記されているだけなので、彼女の存在や詳細は確実なものではないそうです。
もともとご出身は出雲の国だったそうで、巫女さんをされていたんだとか、、、
そんな彼女がいろんな事情があり、1600年頃京都にやってきて「かぶき踊り」というものを始めました。これが日本舞踊や歌舞伎のおおもとになったものです。
そのかぶき踊りが民衆向けの結構奇抜なものだったようで、瞬く間に上方でブームに。
阿国さんが始めたかぶき踊りは様々な人がまねっこをし、あらゆる場所で行われるようになりましたが、その中でも遊郭で遊女が行うものが大ブームとなり、このままだと街の風紀が乱れるということで、幕府の規制が入るようになりました。
若いメンズが踊る若衆歌舞伎
幕府によってかぶき踊りが規制されるようになり、次にブームとなったのは「若衆歌舞伎」。
これが現在の「歌舞伎」のもとになったものです。
若衆歌舞伎は当時、少年を使ったものだったそうで、そのあと成年男性だけが行う歌舞伎(野郎歌舞伎)へと変わっていきました。
歌舞伎から日本舞踊へ
歌舞伎はお芝居と踊りが融合した舞台芸術です。
何人かの登場人物がいて、ストーリーがあり、セリフもあり、綺麗な衣装に、あっと驚く舞台転換、、、
一つの演目の中に見どころがたくさんありますが、日本舞踊はその演目の一場面を切り取って踊りにしたものなのです。
歌舞伎の演目が日本舞踊になったものもあれば、単純に有名なおとぎ話が日本舞踊になったものもあります。
昔本当にあったとされる出来事が日本舞踊になったものも。
全部が全部歌舞伎から来ているわけではないですが、「助六」や「春興鏡獅子」などは特に、歌舞伎でも日本舞踊でも有名な演目です。
日本人にもあまり知られていない伝統文化
「歌舞伎」と聞くと、日本人でも海外の方でも大体のイメージはつくと思います。
それは、歌舞伎俳優の方がテレビに出られていたり、歌舞伎に関するニュースが報道されたり、メディアで取り上げられる機会が多いからという理由が考えられます。
しかし、歌舞伎の成り立ちや、隈取の意味など、細かい部分を聞かれても正確に答えられる人はなかなかいないのではないでしょうか。
一方で日本舞踊はというと、日本舞踊家の方がテレビに出られることも滅多にありませんし、ニュースで取り上げられることもありません。
日本舞踊も歌舞伎も約400年という歴史のある伝統芸能ですが、日本人にもよく知られていないという現状があります。
このブログでは日本舞踊について皆さんに少しずつ知っていただくことで、微力ではありますがその少し寂しい現状を変えていけたらと思っています。
【次回のテーマ】日本舞踊のエクササイズ効果について
日本舞踊を踊ることで、楽しいだけでなく、さらに体に良い影響があったら嬉しくないですか?
…ぽっこりお腹が解消できる?!
…猫背がなおる?!
日本舞踊を踊るときにどこの筋肉を使っていて、それによってどんな効果があるのかをご説明したいと思います。
日本人でも意外と知らない、「日本舞踊の歴史」
着物を着て踊る、お扇子を持って踊るなどのイメージが思い浮かぶと思います。
では、「日本舞踊ってどうやってできたの?」と聞かれたときに、どれぐらいの方が知っておられるでしょう?
そんな日本舞踊の成り立ちをご説明します。
・出雲阿国さんの出現
出雲の巫女さんが京都に来て、かぶき踊りを始める。これが日本舞踊のもとになった。
・かぶき踊りの規制
かぶき踊りが一代ブームとなるが、幕府による規制が始まる
・若衆歌舞伎の登場、歌舞伎の成立
お芝居と踊りの融合。派手な衣装や舞台転換などが魅力で瞬く間に大人気に
・歌舞伎から日本舞踊が成立
歌舞伎の踊りの部分をとったのが日本舞踊となる